この夏、思いっきりレジャーを楽しみたい人は多いのではないだろうか。ノーマスクで出かけたいけど、室内は不安……。そんな方におすすめしたい山が、東京都心から日帰りで行ける距離にある。富士五湖エリアの山「十二ヶ岳」だ。その名の通り12のピークがあり、隣にある「毛無山」から一ヶ岳、二ヶ岳とカウントしながら山道を進むのはトレジャーハントのようで面白い。スリル満点の吊り橋やロープを使った岩登りなどが続きく。しっかり登山の準備をしたら、いざ山へ出発だ!

■都内から日帰りで行ける十二ヶ岳

河口湖駅からは雄大な富士山を望むことができる(撮影:BRAVO MOUNTAIN編集部)

 十二ヶ岳へは、まずは富士急行線「河口湖駅」を目指す。新宿から電車で2時間半、高速バスでは2時間ほどで到着する。河口湖駅から「西湖周遊バス」を利用すれば「十二ヶ岳登山口」まで行くことができる。手前にある「毛無山登山口」で降りて、上りのコースタイム1時間半ほどの毛無山から縦走するのがおすすめだ。

 帰りのバスは、十二ヶ岳登山口を16時18分に出るのが最終便となる。日帰り登山に適した時刻で、都内までの公共交通機関を考慮しても、温泉や銭湯に入って帰れる余裕があるだろう。河口湖駅の中にはカフェや足湯もあり、電車が来るまで退屈しないのもうれしい。

■トレジャーハントのような十二ヶ岳

一ヶ岳、二ヶ岳とカウントしながら山道を進んでいく(撮影:BRAVO MOUNTAIN編集部)

 筆者は毛無山の山頂から十二ヶ岳へ縦走するコースを選んだ。毛無山から一つ目のピーク「一ヶ岳」までは、わずか100m程度。あっという間に到着する。そこからスタンプラリーをするように、数を増やしながら山のピークを越えていく。大小のアップダウンはあるが、次のピークの看板を見つけた時には、何ともいえない達成感がある。

 登山道は樹林帯で整備されており、分かりやすい。四ヶ岳手前からロープが出現し、このあたりから岩場が増え始める。岩場では、両方の手足を使って、四肢のうち三肢で体を支える「三点支持」を意識しながら進んでいくことがポイントだ。忍者になったかのような気分でロープや岩場を上っていくことで高揚感がある。上りに夢中になるあまり「十ヶ岳」の看板は見逃してしまった。

ロープが設置された岩場が続く十二ヶ岳までの山道(撮影:BRAVO MOUNTAIN編集部)