残雪が溶けだし、高山帯でも貴重な高山植物が徐々に芽吹き始めます。 その中でも、本州ではわずか2ヵ所しか咲かない貴重な高山植物「ツクモグサ」。今回はそんな可愛いツクモグサをご紹介します!

■ツクモグサって、知ってる?

丸くて可愛い蕾。フワフワのうぶ毛もよく見える

 珍しい高山植物を知っていますか? 本州では、北アルプス白馬岳八ヶ岳の横岳の2ヵ所にしか咲かず、日本固有の高山植物で絶滅危惧種に位置付けられています。その姿は3cmほどで背も低く、とっても小さいお花です。淡い黄色で、フワフワのうぶ毛がまた可愛いのです。

■生えているのはこんなところ!

北側の斜面に咲くようです。阿弥陀岳と蕾を撮影

 今回、杣添(そまぞえ)登山口から登って横岳に登ってきました。ここが一番最短でツクモグサに会えるルートです。赤岳や硫黄岳と合わせて稜線歩きを楽しむ人が多いようには思います。八ヶ岳は雪もなくアプローチもしやすいところがいいです。

 杣添尾根から登ってくると稜線との分岐に当たります。杣添尾根から見て、右に行くと横岳、左に行くと赤岳となります。ツクモグサが一番多く群生していたのは、左の赤岳方面です。石尊峰(せきそんほう)も過ぎて岩場鎖場を下り、赤岳がカッコよく見える辺りで、小さく可憐なツクモグサを見つけました。