■渓流型の管理釣り場で使ってみた
今回は魚からのアタリを確実に感じて検証したいということから、管理釣り場での釣行を選択。神奈川県相模原市にある天然の川を使用した早戸川でニジマスを狙うこととなった。
せっかくなので、ロッドとリールもダイソー製のものをチョイス。こちらは以前、1000円(税抜)で買った振り出し式のロッドとリールのセットで、ロッドはやや硬めで投げるのに少しコツがいるタイプ。リールは樹脂製であまり強度はないものの、リールの強度はあまりないものの、管理釣り場のニジマスを狙う分には何ら問題なし。こちらのリールにナイロンを下巻きし、その上にPE0.6号を巻いて釣りをしてみた。
まず初めに感じたのは、意外にライン自体にコシがあるということ。ラインの表面にコーティングをしていないと思うが、ふにゃふにゃではなく張りがあるため一度もライントラブルはなかった。個人的には、とても投げやすいラインに感じた。
飛距離は同じ太さの8本撚りには敵わないが、同じ4本撚りであれば他メーカーともそれほど遜色はなし。実際、別メーカーのPE0.6号と投げ比べたものの、その違いを感じることはできなかった。
なお、ルアーは同じくダイソーから出ているスプーンという形状とルアーと魚の形を模したミノーを使用。これらを使って、ただ巻きとトゥイッチ(ロッドをちょんちょんと動かす)で泳ぎを演出し、魚を狙った。
ただ巻きでは自分の思い通りの速さでルアーが泳いでくれ、トゥイッチではかなりメリハリの効いたアクションを起こすなどアングラーの意図する動きをしてくれたので、ここへの不満は一切なし。気になる怠さも感じず、メリハリのある動きを出せるPEの特徴が出ていたように思う。
肝心の感度だが、個人的には正直まあまあといったところ。魚がルアーを咥えた感覚や、ルアーが川底を引きずっている感覚などはある程度感じることができたが、正直8本撚りや高級PEと比べれば若干落ちるように思う。とはいえ、この価格であればそんな贅沢は言ってられないだろう。
また、リーダーとの接続はFGノットを採用し、ナイロン、フロロカーボンの両方と結合してみたが、どちらも滑ることなくガッチリと接続してくれた。
総じて、価格を考えるに、初心者が初めて取り入れるPEとしては十分すぎるクオリティーなのは間違いなし。通常使いとして、もしくは釣行時の予備ラインとして持っておいて良いレベルのPEラインであると思った。
■自然渓流でテスト
管理釣り場での釣りではダイレクトに魚が見えることもあり、視覚的に魚からの反応もわかりやすい。そのため自然渓流にも赴き、こちらでもダイソーのPEを巻いてテストをしてみた(※ロッドとリールは他社製)。
今回は管理釣り場と比べて遥かに水量があり、流れが早い川に行き、ミノーを操作してイワナを狙ってみた。大きな白泡がたった川ということもあり、ラインやミノーの動きは手前に来ないと確認することはできなかったが、管理釣り場でのテスト同様ミノーの動きは自分の意図した通りにキビキビと動いてくれているようでラインの操作性はかなりいい感じ。
そうした中、釣りスタートから30分経った頃に、流れのヨレがあるエリアでひったくるようなアタリ。間髪入れずアワセを入れ、リールを巻くと小さいながらも元気なイワナを釣り上げることができた。
今回はラインが絡みやすいベイトリールでの釣行であったが、張りのおかげかトラブルに見舞われることも全くなく、快適に釣りを楽しむことができた。価格10倍以上もするPEには敵わないかもしれないが、感度もそこそこよく、色分けして見やすく、トラブルレスなところからも今後一軍として使うことができそう。
最初はあまり釣り道具にお金をかけたくない初心者にも、自信を持ってオススメできるラインかと思う。まだPEを使用したことないアングラーにこそ、ぜひ一度使ってみて欲しい。