■江戸っ子は頑固なようで柔軟だ 〜まちの人みんなを常連客に~

 目当てだった観光客が来ないこの1年余り、新生「おちゃらか」を支えてくれたのは地元の人たちだった。

 人形町は古いまちだ。何世代にもわたって住み続ける江戸っ子も多い。商人や職人のまちだから気っ風もいい。でも、だからこそ頑固なところもあって「外国人のお茶屋さん」を受け入れてくれるまでには少し時間が必要だろうと思っていた。

 ところが意外なことに、「おちゃらか」の常連になってくれたのは古くからの住人が多い。老舗の主も多い。気心知れるようになった飲食店の三代目は、最初は「外国人が日本茶専門店? なんだいそれは」と敬遠していたけれど、私の仕事ぶりを見て「なかなか頑張ってるな」と思うようになったという。今では、新作のお茶を試飲しては忌憚のない感想を聞かせてくれる。

 江戸っ子っていうのは、自分の意見を率直にいうし、頑固なところもあるかもしれないが、一度認めてくれれば強い味方になってくれる人たちだと思う。

路地裏には飲食の老舗が軒を連ねる。新しいお店も進出する中、人情は残り続けている

編集協力/田村広子、スタジオポルト 撮影/冨田望

 

【新店舗】

東京都中央区日本橋人形町2-7-16 関根ビル1F
(東京メトロ日比谷線、都営浅草線「人形町」駅 A3出口)

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