ラーメン好きな方にとって「山形ラーメン」は気になるワードではないでしょうか。山形市は、一世帯あたりの中華そば(外食)の消費量が16,318円と、2022年度において日本一に輝いています。山形のラーメンは奥が深く、県内でも地域によって酒田や赤湯、米沢など個性豊かなラーメンが揃います。

(※タイトルの16杯は、ラーメン1杯約1000円で算出しています)

 今回は、山形ラーメンのお店と、強酸性の硫黄泉が人気の蔵王温泉を堪能してきたので、そのレポートをお届けします。食べたラーメンは、山形ラーメンの四天王と言われる老舗「八幡屋」と、山形名物の冷たいスープのラーメンを提供する“冷しラーメン”発祥のお店「栄屋本店」、行列ができる人気店「ケンチャンラーメン山形」の3軒です。

■住宅街に四天王の名店はあった

住宅街の中にある八幡屋さん

 まずは「山形ラーメン」の四天王と呼ばれる「八幡屋」さんへ。山形駅から車で約10分、静かな住宅街の中にあります。ここで約80年経営していることは、山形の人々の暮らしにラーメンが根付いている証拠とも言えますね。

八幡屋さんの個性溢れる店内

 店内に入ると甘い油の香りがして食欲をそそります。また、クラシックカーのミニカーやポスターなどがところ狭しと飾られ、ノスタルジックな世界観が広がっています。メニューは「中華そば」「中華そばぬるめ」「中華そば大盛」の3種類。定番の「中華そば」を注文しました。澄んでいて綺麗なスープは、ラーメンとしては珍しい牛骨を使ったお出汁です。これがとっても優しく、何杯でも食べられそうです。お隣には母娘お二人の姿が。こってりとは無縁なので、女性やお子さんが食べやすいのも納得です。

シンプルなメニュー
山形ラーメン四天王「八幡屋」さんの中華そば

 チャーシューも珍しく牛肉です。脂身はなくサッパリしていますが、味はしっかり。牛の旨みを感じられて、どこか焼肉屋さんで頂くスープのような雰囲気。海苔に乗せられたコショウを少しずつ溶かすと味変ができます。

 なお、15年店主を務めるという遠藤さんは大のクラシックカー好きとのこと。頂いたお名刺には“歴史の番人”という興味深い肩書きがありました。

「八幡屋」店主の遠藤さんと

●八幡屋について

住所:〒990-2401 山形県山形市平清水64-6
電話:023-623-8363
営業時間:11:30〜18:00 
定休日:火曜日