特有の風味が魅力的な燻製。キャンパーの中にもその魅力に取りつかれている者は多い。独特の香りもさることながら、サクラやブナ、ナラなど、食材を燻すときに使用するスモークチップの種類によって味わいが変化する点も多くのキャンパーを惹きつける所以だろう。

 定番だけでなく、いろいろな食材を試してみる楽しさもある。チップと食材の相性を探求するのもよし。できあがるまでのワクワク感は、ファミリーキャンプのイベントにもぴったりだ。

 キャンプでの燻製作りは、粋なキャンプ時間の使い方として、初心者キャンパーの憧れだ。しかしながら、燻製機の値段は安くても3000円、本格的なものになると1万円以上になる。

 そこで、今回は100円で購入できるアイテムで手軽に作れる「燻製機」と、実際に燻製に挑戦した様子を紹介しよう。

■すべて100円! 用意するものは全部で7点

サクラチップは時季によっては取扱いがないこともあるので要注意(撮影:ヒラマツアユコ)

 用意するものは、以下の6種類のアイテム

1. アルミの深鍋×2個
2. 焼き網大1枚
3. 焼き網小1枚
4. サクラチップ1袋
5. ミニストーブ1個
6. 固形燃料1パック

 これらすべて100円ショップで購入でき、総額770円。組み立て方は実に簡単だが、火を扱うので空焚きをしないなど、注意したい点がいくつかある。気をつけたいポイントを含め、実際に作ってみた様子をレポートしてみたい。

■燻製の前に、食材をよく乾かす

食材をよく乾かすのが、おいしい燻製作りのポイント(撮影:ヒラマツアユコ)

 今回選んだ食材は、ソーセージ、プロセスチーズ、うずらの卵。キャンプ場に到着後、キッチンペーパーで水分を拭き取り、アルミホイルの上に並べて干しておいた。

 水分があると酸味が出てしまい、食材が酸っぱくなり、燻製ならではの味わいが損なわれてしまう。

 チーズは溶けやすいので、底面の包装紙は剥がさず残しておく。昼過ぎくらいから、日が落ちるまでそのまま放置。このひと手間がおいしさを左右するので忘れずに。