山登りやキャンプ、アウトドアアクティビティなどの遠出の際に、愛犬とのドライブを楽しんでいる方は多いのではないだろうか。実際、ペットを乗せてドライブをしている方をよく見かける。

 しかし、乗せ方によっては法律違反になることはご存じだろうか。法律違反はもちろん、愛犬のケガや他車との事故など、トラブルの原因になることも。

 また、「愛犬との遠出キャンプで初めて車に乗せるとき、何に気をつけるべき?」「小旅行で車に乗せたときのアレって法律違反だった?」「キャリーに入れた愛犬を、ギアと一緒にトランクに置かないとダメ?」など、上記のように悩んでいるアウトドアユーザーも少なくないはず。

 愛犬とのアウトドアを安全かつスムーズに楽しむためにも、実際に起こった事件例をもとに、対策方法や注意点を解説していく。

■実際に起きた事件例「助手席や膝上に乗せて運転」

助手席に乗せたままの運転は絶対NG(エンジンを停止した状態で撮影)(撮影:ソラ)

 「うちの愛犬はおとなしいから大丈夫」という思いで、ついつい愛犬を膝に乗せて運転したり、助手席で自由に身動きをさせる形で、愛犬を乗車させている方は意外と多いのではないだろうか。

 実はそれ、立派な交通違反になる。道路交通法55条の「乗車積載方法違反」では、運転手の視界やハンドル操作が妨げられる運転が禁じられており、愛犬を膝に乗せての運転行為は、この法律に違反する。

 罰則は5万円以下の罰金、反則金は普通車が6000円、中型・大型車は7000円、違反点数は1点となる。

 ほかにも、助手席や後部座席の窓からペットが顔を出す行為は「道路交通法第70条」(安全運転の義務)違反となる。

 また、愛犬の排泄物を車内に入れたくないからと、リアワイパーや車外にマナー袋をぶら下げた場合、「道路交通法第76条」(禁止行為)の第4項第5号「前号に掲げるもののほか、道路において進行中の車両等から物件を投げること」に該当し、違反行為となる。

 実際に、逮捕に至ったケースもある。2012年3月には、小型犬のトイプードルを膝の上に乗せて運転していた男性が運転免許証の提示を拒否し、逃走する素振りを見せたことから、現行犯逮捕されている。

 また、2020年5月にも小型犬のスコティッシュテリアを乗せて車を運転した男性が、警察官の停車指示を無視し逃亡しようとしたため、現行犯逮捕された実例も。

■愛犬の身の危険や事故の原因になる

 リスクは法律違反だけではない。急ブレーキでフロントガラスに突っ込み骨折、衝突時エアバックに潰され死亡、偶然ウィンドウボタンを押し、窓から飛び出し後続車に轢かれ死亡、など死傷の原因になる可能がある。

 本当に愛犬が大切なら、赤ちゃんをチャイルドシートに座らせるように、愛犬にも安全なポジションを意識したドライブが最優先ではないだろうか。 

 また、法律違反や愛犬のケガだけでなく、事故の原因になる可能性もある。実際、2022年1月に助手席のインコに気を取られ、よそ見をしていた女性が母子を含む3人の死傷事故を引き起こした実例がある。

 鳥にかぎらず、ペットを助手席や膝上に乗せた場合、死傷事故を引き起こす可能性がある事を認識するのが大切となってくるだろう。

 愛犬の身の危険だけでなく、窓から顔を出した犬に横を走っていたバイクが驚いて転倒など、他人を傷付けてしまう可能性もある。