今年は例年以上に強力な寒波が到来し、日本中を騒がせていますが、スノーアクティビティを楽しむためには豊富な雪は無くてはならない存在ですね。

 しかし、雪道の運転や長時間のドライブに慣れていない方にとって、スキー場に到着するまでの運転は緊張の連続。積雪や凍結した路面を走るのに不安を感じる車では、スキー場にたどり着くだけで疲れてしまいそうです……。

 そこで今回は“雪道に強い”と定評のある「デリカD:5」を雪国で暮らすプロスキーヤーに使ってもらい、その実力を検証してみました。

■スキーヤー憧れの地「長野県白馬村」が検証の舞台

真っ白に染まった白馬の山々

 東京から、車を走らせること4時間ほど。長野県・白馬村は、1998年の長野オリンピックを機にその雪質の素晴らしさが知れ渡り、今や世界中からスキーヤーが集まる国内最大級のマウンテンリゾートです。冬の間はエリア全体が深い雪に覆われる豪雪地帯としても知られています。この地が今回の舞台となります。

 

1人目は平瀬真登さん。4人家族の父の視点からの意見もいただきましょう

 今回は、地元・白馬村で生まれ育ち、現在もこの地を拠点に活動する2名のプロスキーヤーに協力してもらいました。

 まず1人目は、フリースキー、テレマークスキーを自在に操る二刀流、平瀬真登さん(ひらせまさと)。高校時代までスキージャンプの選手だった経験を活かし、高さとスピード溢れるスタイリッシュな滑りが持ち味のスキーヤーです。スキーブランド『BLASTRACK(ブラストラック)』のテスターとしての顔も持ちあわせています。

 

独創的でスタイリッシュな滑りが持ち味

 「白馬村ではデリカを愛用する地元のスキーヤー、スノーボーダーをよく見かけます。今日は実際に乗ってみて、その理由を探ってみようと思います。ちなみに、うちは4人家族で三菱自動車のアウトランダーに乗っているんですが、もう少し人数が多く乗れる車に買い替えを検討しているので、今日は個人的な試乗会も兼ねています!」

 

2人目は大野結さん。スノーエリアを転戦している女性スキーヤー目線から意見をいただきましょう

 そして、2人目は大野結さん(おおのゆい)。実家は白馬八方尾根スキー場ゴンドラ駅近くでメキシコ料理店を経営しているという、生粋の白馬スキーヤーです。「フリーライド」と呼ばれる、スキー場ではない自然そのままの山の斜面をフィールドに行うワイルドな競技の選手として、シーズン中はスノーエリアを飛び回っています。また、夏はクライミング、マウンテンバイク、サーフィンやスケートボードまで、幅広いさまざまなアクティビティも楽しんでいるそうです。

 

日本国内のフリーライド競技ではトップクラスの実績を誇ります

 「期間を決めずに、車中泊をしながら全国各地を転々とすることが多いので、車は私にとって移動手段であり、宿泊施設でもある大切な道具。私の彼は少し前の型のデリカに乗っているので、今日は最新モデルとの違いをしっかり体感したいと思います」

 じつはこの2人、地元の高校の先輩と後輩で、昔からお互いをよく知る間柄なのだとか。今回は2人のスキー道具を満載した最新のデリカD:5に乗って、白馬村周辺エリアのスキー場を巡ってもらいました。

 取材日は、シンシンと雪が降り積もる空模様。雪道に強く、スキーに使いやすい車とは、一体どのような特徴を持つ一台なのかを探るには、願ってもないシチュエーションです。

 さあ、役者と舞台は整いました。早速、検証スタートです!

■スキーヤーが車に求める要素とは?

凍った道路から除雪がまだ入っていない雪道まで、さまざまな路面状況で走行性能を試してみました

 仕事も遊びも日常生活も、全てが雪と密接に関わる2人。彼らにとって、雪道でも信頼のおける車は必須です。それぞれ、どのような基準で車を選んでいるのでしょうか。

 

平瀬:「まずは雪が降った日でも、余計な心配をせずに気持ちよくドライブできること。近所とはいえ、家族を乗せてスキー場周辺の山道を走るので、ストレスなく運転できる車がいい。それと、長いスキー板を中積みできる荷室のサイズ感もチェックポイントです。うちは子どももスキーをし始めたので、4人乗ったうえで荷物が全て中に積めるとベストかな」

大野:「私はとにかく遊び道具が多いので、たくさん荷物を積んだうえで、できれば車中泊もできるかが1つの選択基準。朝イチの良い雪や波を当てるためには、ストレスなく仮眠できるスペースが作れるかが重要だったりします。また、長距離を移動する時に疲れにくい乗り心地の良さも大事だと思います」

それぞれ生活スタイルの違いから、求める車の条件も微妙に異なる2人
デリカで広がる! OUTDOOR WORLD