■車で暮らすには改造が必須|車中泊旅にかかるイニシャルコスト2
週末だけの車中泊なら標準装備でも問題ないが、半年間旅をするとなると、車を生活に支障がない仕様に変更しなければならない。筆者は車をバンライフ使用にするために4つの改造を行った。
・2段ベッド:6万3250円(スズキ エブリィ用)
ベッドキットを購入し、車の下を収納スペースに。もともと持っていた収納ボックスを活用することで、服や調理器具、洗面用具などを分類して収納することができた。ベッドキットは車種にフィットするさまざまな種類が売られているため、車を購入した後に探すのがおすすめだ。
・ソーラーパネル:1万2610円(配線などを含む)/ ルーフキャリア:1万7600円
私たち夫婦はお互いのパソコンやカメラなど充電するものが多かったため、電源供給のためにソーラーパネルの設置は欠かせない。車の上にルーフキャリアを取り付けて、その上にソーラーパネルをDIYで設置した。
・断熱・遮音加工:1万4390円(DIYアイテムを含む)
軽自動車は断熱性・防音性に乏しいため、自分たちで材料を購入しDIYで改造した。屋根に制振材と断熱材を貼ることで、雨風の音や暑さ寒さから防いでくれる。筆者はクリアマットとレジェトレックスを使用した。
・遮光用カーフィルム:3万5000円
遮光ガラスは、車中泊を初めて2ヶ月ほど経過した後に購入したもの。もともと遮光には手作りのシェードを利用していたが、車を停めている時間が長いため安全性を考え遮光ガラスに。カーショップでフロントガラスを除く5面に貼り付けてもらった。
<トータル費用>14万2850円
私たち夫婦は内装の見た目に全くお金をかけなかったため、改造費をかなり抑えることができたと思っている。どの改造も快適に暮らすには必要不可欠であり、この改造のおかげで、狭さや騒音、人目などに悩まされることはなかったのではないだろうか。
■生活に必要なアイテムたち|車中泊旅にかかるイニシャルコスト3
旅中快適な生活を送るためには、車の改造だけでなく必要な機材も揃えなければならない。筆者が車中泊のために揃えたアイテムは以下のとおり。
ポータブル電源×2:18万4300円
車用マットレス:8980円
カセットコンロ:6578円
アルポット:9230円
クーラーボックス:3万2000円
ウォーターキャリー:922円
LEDランタン:2980円
車内用扇風機:1880円
夏用シーツ:1980円
調理器具:2980円
食器類:1800円
洗面道具:550円
<トータル費用>25万4180円
コストをなるべく抑えるポイントは、日常使いしているアイテムをうまく利用すること。白米がないと生きていけない主人のために炊飯器を車に積んでいたが、車中泊用に新しく買い替えることはしていない。マットレスは車幅にあった薄めのものを新調したが、掛け布団や枕は普段のものだ。このように、使えるアイテムはなるべく使い回すことで、初期費用を抑えることができる。
夫婦二人で半年車中泊をするのにかかった初期費用は、およそ170万円。もちろん車の種類や改造の度合い、揃えるアイテムなどで必要な費用は大きく異なる。筆者はできるだけ費用を抑えたため、もう少しこだわりたい人は200万円以上かかってしまうかもしれない。
次の記事では、車中泊での日本一周旅にかかった生活費を紹介していく。