目標をもって仕事することは、大事なことである。しかし常に目標を意識することは、心が非常に疲れる。

 そういうわけでオフの時くらい目標から解放されてゆるゆると山歩きを楽しもうではないか。今回は頂上付近には行くが、あえて頂上は目指さない。そんな気張らないまったり散策ハイキングもいいと思う。

■塩尾寺(えんぺいじ)から砂山権現へ

六甲連山東端にある塩尾寺参道からの眺望

 六甲連山の東端は兵庫県宝塚市から始まる。いくつもある登山口の中でもよく知られているのが、塩尾寺(えんぺいじ)の登山口だ。今回はここから六甲連山に入ることにした。

六甲連山東端にある塩尾寺
六甲連山東端にある塩尾寺参道
六甲連山登山口の塩尾寺にはトイレがないので注意

 塩尾寺は六甲連山東端の標高約350m地点にある山寺。阪急宝塚駅、JR宝塚駅からは約2.5kmで、景色を見ながらゆっくり歩けば、1時間ちょっとくらいでたどり着く道程だ。

 塩尾寺までの行き方は、かの有名な宝塚大劇場のある宝塚中心部から、武庫川に架かる宝来橋を渡り、住宅地を抜け甲子園大学の脇を抜けて行く。そこから1.2kmの参道を登ると塩尾寺だ。なお、参道までの道は非常にわかりづらいので、スマホナビを使うことをおすすめする。

塩尾寺山門横の六甲連山登山口
六甲連山の歩きやすい登山道の階段

 六甲山への登山口は、塩尾寺山門脇にある。登り始めは階段の急登が続く。よくある登山道の階段は幅が広く、体力を無駄に消耗するのだが、ここの階段は幅が狭く歩きやすい。いずれにせよ、急ぐわけでもないのでゆっくりと進む。

六甲連山の砂山権現に至る登山道
六甲連山の砂山権現

 この登山道は真砂土(まさつち)だらけで、まるで砂の山を登っているような感覚に陥る。真砂土とは花崗岩が風化してできた砂のような土壌。塩尾寺から約30分、真砂土の登山道を登ると尾根道になり、砂山権現の鳥居が現れる。砂の山のようなところにあるので、このように名づけられたのであろう。