11月も中旬を過ぎ、ますます寒くなってきた。そうは言いつつ日中はポカポカ陽気で、車で走っていてもまだまだ緑が多く見られる。このなかにはアレルギーを引き起こす植物も多く生育しているのだが、知っているだろうか?  春の花粉症についての認知度は高いが、秋の花粉症についてはあまり知られていないのが現状だ。

 秋も花粉症に悩まされている人が意外と多いのだ。今回は筆者も含めた日本全国の花粉症キャンパーにアレルギーを引き起こす植物について伝えたい。

■秋の花粉症を引き起こす「厄介な植物」3選

河川敷で見つけた厄介な植物だらけの密集地帯(撮影:中村真吾)

 秋に花粉症を引き起こすヤッカイ植物は主に3種類。それらはヨモギ、カナムグラ、ブタクサだ。これらは繁殖力も強く、我々のすぐ近くに生育していることも多いので一度は目にしたことがあると思うが、果たしてどれだけ知っているだろうか。

●ヨモギ

いたる所にヨモギの仲間を目にすることができる(撮影:中村真吾)

 菊科の多年草であるヨモギは繁殖力が大変強く、雑草の生い茂る空き地や河原など至るところに群生している。ヨモギは初秋に地味な花をつけ、風で大量の花粉を飛散させる風媒花(ふうばいか)だ。

 図鑑等によると花粉飛散シーズンは8〜10月とされているが、温暖化が続いている昨今、11月に入っても道端の至るところで見かけるので、近くを通る時はくれぐれも注意が必要。主な症状は鼻水、鼻詰まりや目のかゆみだが、人によってはヨモギの葉を含んだ食品を口にするだけでアレルギー症状が出る人もいるので注意したい。