自然には人を癒したり、元気にする不思議な魅力がある。しかし、そんな自然には少し怖いところもある。

 筆者の趣味はバイク。学生の頃は北海道の大学に通っていたこともあり、よく自然の中をバイクで駆けていた。今回は夏の夜通しのツーリングで体験した、摩訶不思議なできごとを紹介する。

■真夜中の湖と不思議なコンビニ

 大学2年生の夏休み、バイクの納車に合わせて札幌から函館までツーリングに出かけることにした。

 札幌でバイクをピックアップしたのち、小樽までツーリングし1泊して帰ろうと考えていたが空いている宿がなく、仕方なくそのまま函館まで約300kmを走り帰宅することにした。出発した時点で時刻は18時。今思えば無謀だったのだが、当時は若く体力もあったので特に不安もなく出発した。

 ツーリングをはじめてしばらく経った頃、時刻は午前2時を回ったあたりだった。安定した天候のもと、一本道の山道を気分よく進んでいたところ、急に辺りに霧が立ち込めてきた。

 たちまち霧が濃くなり視界不良に陥ったため、バイクを路肩に停めた。ふと辺りを見渡すと、湖が見えた。星明りと霧が湖を囲む美しい風景だったのだが、なぜか同時に恐怖感を覚え、このままここにいるのはよくないと感じゆっくり走行を再開した。

●霧の中コンビニで夜食を購入

購入した夜食。お腹が空いていたのでおいしかった

 霧の中をゆっくり走っていると、コンビニが現れた。疲れもあったので休憩がてらコンビニに立ち寄り、夜食を購入することにした。辺りには筆者を除いて人や車の姿はない。店舗は多少年季が入っているものの、よくある田舎のコンビニだ。そこで、おにぎりとカップヌードルを購入した。店員は若めの男性だったのを覚えている。

 コンビニを出て駐車場で夜食を食べようとしたところ、今度は急に辺りが暗くなった。振り返ってみると、さっき入ったコンビニの電灯が消え、店員の姿も見当たらない。幸い看板の電灯はついていたので、その灯と月明りでそのまま駐車場で夜食を食べることにした。その際、せっかくなので記念に写真撮影をし、食事を終えたのちツーリングを再開した。 

 再出発すると霧はすっかり晴れており、無事に自宅に到着。不思議な体験だったなと思ったが、特に気にすることもなかった。