■見晴台からの景色を眺める

溝の口方面を望む。この日は空気が霞んでいて遠くまで見えない(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 大きな見どころの一つが、社務所の屋上を活用した見晴台だ。河川敷の緑地が眼前に広がり、武蔵小杉のタワーマンション群をはじめとした景色は開放感たっぷり。

 左手には中原街道が通る丸子橋が、右手には東急東横線と目黒線が渡る橋が架かっている。

冠雪の季節には白く染まった富士山頂が顔を覗かせる(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 空気の澄んだ晴れた日には、手前にそびえる丹沢の山々の向こうに富士山の山頂付近も見られる。

 由緒によると、源頼朝の妻・北条政子がこの地より富士山を望み、富士吉田の浅間神社に手を合わせたことが、多摩川浅間神社のおこりとされている。

鉄道の往来も多く、フォトスポットとしても多くの人を集めている(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

■ゴジラとの縁は

オリジナルデザインの自動販売機を正面から見る(撮影:ブラボーマウンテン編集部)
自動販売機の側面には、作品との関わりが記載されている(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 実は、映画『シン・ゴジラ』の主なロケ地となったのが、この見晴台だ。劇中では自衛隊が見晴台の位置に作戦の前方指揮所を設置し、ゴジラの都内侵入を食い止めるべく奮戦した。

 しかし作戦は失敗し、ゴジラは多摩川を渡る。丸子橋を蹴り上げて、自衛隊に多大な損害をもたらした。前方指揮所も壊滅状態に追い込まれたが、この時、神社の施設が破壊された描写はなかった。

反対側の側面。『シン・ゴジラ』に登場するゴジラ(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 神社は映画のヒットとともに、ゴジラという災厄を撥ね除けた場所としても注目を浴びた。

 境内にはそのことにちなんだオリジナルデザインの自動販売機が設置され、授与所では『シン・ゴジラ』とのコラボグッズも販売されている。同作のゴジラがデザインされた絵馬と御守りのセット、そして手ぬぐいだ。

多摩川浅間神社と『シン・ゴジラ』のコラボグッズ。絵馬と御守りはセットになっている(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

■見どころ満載の神社に参拝してみよう

アクセスのしやすさも魅力の一つと言える(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 映画をきっかけに新たな魅力を見いだした多摩川浅間神社。ロケ地巡りとして劇中と同じアングル探しも楽しみの一つだが、その際は参拝客の迷惑にならないように注意しよう。

 都心からのアクセスもしやすいので、ぜひ一度訪れてみてはいかがだろうか。

 

●多摩川浅間神社

https://sengenjinja.info/index.html

東京都大田区田園調布1-55-12
TEL  03-3721-4050