深まりゆく秋。全国に残る史跡、城跡は桜の名所であるとともに紅葉スポットとしても人気の場所が多いかと思います。
長野県南信地方、伊那谷を見下ろす高台に位置したのが日本100名城にも選ばれている高遠(たかとお)城。その城跡を中心に整備されたのが高遠城址公園です。春は一帯がタカトオコヒガンザクラのピンクに染まり、古くから「天下第一の桜」と称されてお花見の一大名所ですが、秋は紅葉の名所としても知られています。桜がいち早く落葉した後、例年11月上旬から中旬にカエデの紅葉が見頃を迎えます。
廃城令により城内の建物は取り壊されてしまっていますが、公園内ではシンボル的存在の「桜雲橋(おううんきょう)」と「問屋門」が迎えてくれ、その他堀と土塁、太鼓櫓など、歴史の息吹を感じさせてくれます。
長い年月を経た木々の紅葉は見事で、紅く鮮やかな彩りは心に深く染みるような深みがあります。まさに眼福と言えるでしょう。早く紅葉した葉はすでに散っていますが、落ち葉の絨毯となっていてこちらも風情があります。さらにこの時期は展望に優れ、中央アルプスの眺めも抜群です。
このところ穏やかな日が続いているおかげで、今年はまだ美しい紅葉を楽しむことができそう。今週末あたりは紅葉狩りに良いのではないでしょうか。
「勘助曲輪(かんすけくるわ)」跡の広い駐車場がありますが、上がってくる道は狭いので十分に気をつけて譲り合って運転してください。