「高知工科大学」の学生たちと同県の缶詰メーカー「黒潮町缶詰製作所」がタッグを組み、ウクライナの伝統的な料理を缶詰化した。

 缶詰の中身は「ボルシチ」、豚肉のバーベキュー「シャシュリック」、キャロットケーキ「モルコヴニツェ」の3品だ。ボルシチがスープで、シャシュリックがメイン、モルコヴニツェがスイーツと考えれば、この3品(3缶)でウクライナ料理のフルコースが楽しめる。しかも缶詰だから、どこでも食べられるのが嬉しい。

 ということで僕は缶詰をリュックに詰め込み、山でフルコースを味わうべく、ハイキングに出かけてみた。目指すのは北八ヶ岳の白駒池だ。

■ほどよいハイキングでお腹ペッコペコ

コケの群生地に佇む筆者。差し込む光が幻想的

 紅葉の時期の白駒池は、観光客が殺到することでも知られている。僕も用心して早起きし、朝6時過ぎには到着したのに、200台駐められるはずの駐車場はすでにぎっしり。残り数台分というぎりぎりのタイミングで車を駐めることができた。

 池周辺の原生林とコケを眺めた後、池を離れて高見石に向かう。風景を撮影しながらのんびり進んでいくと、ほどなく高見石小屋に着いた。小屋の横を回り込んだところにある高見石によじ登り、しばし絶景を楽しんだ。

スリル満点の高見石。眼下には白駒池が見える

 白駒池から高見石までは、傾斜の緩やかなコースを選んで登ってきた。登山というよりはハイキングに近いので、体力が衰えたオジサン(僕)でも楽なコースだ。とはいえ、今日は夜明け前に起床して、パンひとつ食べただけでここまで来たから腹はぺこぺこ。フルコースの料理を食べるのにふさわしい状態になっている。さくっと下山して、デイキャンプのできる場所まで移動した。