■スキレットとの比較

スキレットでの調理も、シングルバーナーを使用する(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 同じ食材をスキレットで焼いてみた。

スキレットの左側に鶏の脂が溜まっている(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 鶏肉の焼き色はこちらのほうが付いているようにも見えるが、注目は流れ出ている脂。溶岩プレートでは表面に見られなかった脂が、スキレットでは見えている。

肉の下で脂と肉汁がブツブツと沸いている(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 牛肉も同様で、スキレットでは肉汁や脂が肉を浸していた。皿に上げたときに余分な脂も取り上げることになるため、後味は溶岩プレートと比較してやや重かった印象だ。

 一方の溶岩プレートでは、マグマが冷え固まる際に空気があった場所に、細かい気泡ができており、余分な脂や肉汁はこの中に流れ落ちていくため、後味がヘルシーになる。この点も魅力の一つだ。

 ただ、脂や肉汁がプレートに吸われればいいというものでもない。玉ねぎを焼いたときに、その点の違いが浮き彫りになった。

玉ねぎの表面に注目。肉汁と脂を吸っていい焼き色になっている(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 肉を焼いた後のスキレットで玉ねぎを焼くと、表面に残っていた脂や肉を吸ってくれる。玉ねぎの味わいにそれらが加わると、すべての食材の旨味を一度に味わえる贅沢品となった。食材を焼く順番を工夫し、後半にこうした楽しみをとっておけるのは、スキレットならではの利点である。

玉ねぎだけの味わいにこだわるなら、溶岩プレートが向いている(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 溶岩プレートで焼いたときも、玉ねぎの甘みやシャキシャキとした食感がおいしかったが、先述したような、肉汁や脂の旨味とともに味わう醍醐味は感じられない。どちらを取るかは、個人の好みに委ねられるだろう。