■熱中症<重度>の症状と対処法

 犬は重度の熱中症になると、フラついて倒れてしまう。すぐに動物病院に連れて行く必要があるが、移動中になすべき処置をしなければ、病院に到着する前に最悪の事態になりかねない。

 倒れてしまった犬は朦朧とした状態でパンティングをし続けるため、自分の力で水を飲めない。

●  ①濡らしたタオルなどで全身を覆う

冷水でビショビショに濡らしたタオルや衣服で犬の体を覆う(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 タオルがなかったら着ている衣服を使う。全身を包み込むのがポイント

 犬の全身を冷たいもので覆ってあげる。冷水で濡らしたバスタオルで包み込んであげるのが最善策。このとき凍傷の恐れがあるため、氷を使うのは避けよう。

近くに水道や川がない場合は、飲み水を使って対応する(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

●なぜ冷たい物で覆う方法が応急処置になるのか

 飼い主なら、犬がフローリングで横になっている姿を見たことがあるはず。冷たい場所に体をくっつけて体温を下げるためで、効率的で一番体温を下げやすく、犬の本能がそうさせているのだ。