5〜6月にかけては、風が気持ちがよく過ごしやすい季節だが、梅雨になると一気に夏が近づいてくる。梅雨が明けると気温が上昇し、高温多湿化の状態が続くため「熱中症」のリスクが上がる。

 昨年は新型コロナウィルス感染拡大予防のため自粛期間が長かったが、今年は体が暑さに慣れていないこともあり、熱中症になるリスクが高いと言われている。特に夏のキャンプは炎天下となるので、注意が必要だ。

 本記事では熱中症の症状と対処法、熱中症にならないための5つの予防法について解説する。

■熱中症の症状と対処法

子どもは大人より地面に近いところで過ごしているのでより暑い

 まずは知っておきたい熱中症の症状について。めまい、失神、筋肉痛、大量の発汗、頭痛、吐き気、倦怠感、意識障害、けいれんなどさまざまだ。 

 このような症状がでている人を見つけた場合、以下のような応急処置が必要だ。

【涼しい場所へ】
エアコンが効いている室内や風通しのよい日陰など、涼しい場所へ避難させる
【からだを冷やす】
衣服をゆるめ、からだを冷やす (特に、首の周り、脇の下、足の付け根など)
【水分補給】
水分・塩分、スポーツドリンクなどを補給する

引用:熱中症予防のための情報・資料サイト/厚生労働省 (https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/happen.html)

 また、下記のような状態ならば、早急に救急車を呼び、応急処置をする必要があるので覚えておこう。

 ・呼びかけに応えない
 ・自力で水が飲めない
 ・意識がない 

■熱中症にならないための5つの予防法

 それでは、熱中症にならないためにはどのような予防法があるのか、5つ紹介しよう。

●こまめな水分補給

キャンプ場の自動販売機の位置は事前に把握しておこう

 脱水症は熱中症のリスクを高めるため、こまめな水分補給は必要不可欠だ。目安としては、コップ1杯の水(約200ml)を1時間ごとに飲み、1日1.2Lの摂取をおすすめとしている。特に子どもは体温調整機能が未熟なので、熱中症になりやすい。遊びに夢中になって水分補給を後回しにしがちなので、適度な頻度で水分補給を促そう。

●体温を下げる

 保冷剤や氷、冷たいタオルなどで体温を下げることで、熱中症リスクを下げることができる。首の付け根や脇、太ももの付け根を冷やすことで、より効果的に体温を下げることが可能。

 また、おでこに貼るタイプのひんやりシートや水に浸すと冷たくなるクールタオルなど、高機能なクールダウン商品が100円均一でたくさん販売されているので、この機会に買い揃えておきたい。

●気温、湿度を確認しておく

 夏本番、炎天下のキャンプは想像以上に暑い。キャンプ当日の気温や湿度を確認することも熱中症予防につながる。環境省が発表している指標では、気温が31℃以上になると「外出時の炎天下を避けるよう注意喚起している」。それに伴い、湿度も上昇するとWBGT(暑さ指数)も上がるので、状況に合わせて万全な熱中症対策をしてキャンプに挑みたい。場合によってはキャンセルすることも選択肢として入れておこう。