キャンプを始めたい人から「初めに買うキャンプ道具は?」とよく聞かれる。いままでは“イス”と即答していた。しかし、焚き火ブームで焚き火台の種類が劇的に増え、いまでは“焚き火台”と答えている。

 火床の高さが台によってまちまちで、イスと高さが合わないといちいち屈んだり、伸びなくてはいけない。長時間の焚き火になると、ちょっとした動きがだんだんストレスになってくる。なので、イス選びは慎重にならなくてはいけない。

■一度、座ったら立ち上がれないローチェア

折り畳み式なので設営が簡単

 パイプ椅子タイプのローチェア。4本脚タイプが人気だが、地面が柔らかい場所では体重で沈んでしまうことがあって、座った瞬間にそのまま後ろに倒れていく人を見かける。前後にパイプ状の脚があれば、4本脚のように点で負荷がかからないため、よほどぬかるんでいない限り沈む心配はないのでオススメだ。

私が座るときは火の番を放棄したとき

 重心が後ろになることで、リラックスできる。足を伸ばせ、あぐらを組めるので、自由度が高い。そのぶん、一度、座ってしまうと座り心地が良すぎて動きたくなくなってしまう。のんびりするキャンプシーンには最適だが、焚き火シーンでは薪をくべるたびに上体を起こしていると、だんだん億劫になってしまう。火の番には不向きである。ただただ焚き火を鑑賞したい人には◎。

 また、焚き火は真横から見るほうが炎の立ち上がりがキレイに見えるので、目線が低くなるローチェアはもってこいだ。