●絶景ポイント:燕山荘から見る朝日
1泊2日の行程を取る場合は、燕山荘もしくはテント場から見るゴールデンタイムの絶景を望みたい。晴れれば安曇野の街や群馬県境の山々の向こう側から昇る太陽が美しく、時には雲海になることも。空は藍と茜色に染まり、静寂に包まれた山の上で過ごす朝のひと時は何事にも代えがたい贅沢な時間になるはずだ。ほかの登山客がいれば、その姿をシルエットとしてカメラに収めるのもきれいだ。
●【CHECK!】一度は食べたい合戦小屋のスイカ
燕岳登山の人気は山容が美しいことだけではない。合戦小屋に訪れたら一度は食べたい名物のスイカも人気の理由の一つだ。日本一おいしいとも言われる長野県松本市波田町下原産のジューシーで甘いスイカは1/8カットで800円前後(時価)。山の上で大きなスイカにかぶりつく体験は貴重なもの。瑞々しいスイカは疲れた体にぴったりで、水分補給にもなる。毎年時期によって異なるが、6月下旬から9月の初旬まで提供している。
●おすすめ山行プラン
登山口となる中房温泉付近には有明荘の駐車場があり、車のアクセスも良し。穂高駅からバスも出ているので公共交通機関を利用してのアクセスにも優れる。燕岳は往復約10時間の行程と長い。体力に自信がある人や健脚の持ち主なら日帰りも可能だが、せっかくなら燕山荘、もしくはテント場での宿泊を予定しよう。
テントを持って歩く場合は前半の急登がとにかくきつい。途中に豊富にあるベンチを利用してゆっくりと歩きたい。しかし、朝のテント場からの絶景を見れば、辛い出来事も美しい思い出に変わるというもの。下山後は日本秘湯を守る会にも所属する中房温泉で体の疲れを癒そう。
●MAP
●山行ナビ
登山口:中房温泉
歩行時間:8時間
高低差:1,301m
標準日程:1泊2日
距離:9.2km
●アクセス
登山口のある中房温泉へは車の場合、長野自動車道安曇野I.Cから約1時間15分。公共交通機関の場合、穂高駅を出るバスを利用して約50分。
【soto 夏山 2021 より再編集】
※新型コロナウイルス感染症などによる山小屋の営業および登山ルートの状況は、最新のものを確認してください。