■もし触れてしまったら?

 以下のような対処法があるので、覚えておこう。

・ヤマウルシに触れた手で、身体の他の部位を触らない。
・水でよく洗い、付着した樹液を流す。
・炎症部分は掻かず、抗ヒスタミン成分含有のステロイド薬を塗る。
・速やかに皮膚科の診断を受ける。その際に、使用していた薬があれば持参するなどして医師に伝える。

■ヤマウルシに触れないために

 ヤマウルシの特徴を覚えることに越したことはないが、むやみに素手で植物に触れないこと、みだりに植物の採取などを行わないことが重要。

 また、知らぬ間に衣類に樹液が付着してしまっていることもあるため、下山後は速やかに衣類の洗濯を推奨する。

■似ている山菜との混同に気を付けよう!

 ヤマウルシの新芽は山菜の「コシアブラ」の新芽と似ていると言われることが多い。さらに、両者は同じような環境で多く見られ、混在して自生している姿が多く見られる。ヤマウルシの誤食を防ぐためにも、見分け方は覚えておこう。

●新芽の違い

 ヤマウルシの新芽は全体に赤みを帯びている。成長すると緑になる葉も、新芽の段階では濃い赤色をしている。コシアブラの葉は鮮やかな緑、軸は緑や黒色まで幅があり、袴から軸が束になって複数本伸びているので、区別しやすい。

ヤマウルシ:新芽は軸だけでなく、葉も赤い。軸の両側から対になって葉が出る(写真:ブラボーマウンテン編集部)
コシアブラ:新芽は袴からまっすぐ伸びた緑や黒色の軸と、軸の先端から生えた5枚の緑の葉が特徴(写真:ブラボーマウンテン編集部)