■「ヤマウルシ」とは?
ウルシ科ウルシ属の植物で日本のほぼ全土に生息しており、山に生えるウルシであることが名前の由来とされている。雑木林に自生しており、特徴を掴んで目が慣れれば「こんなにも」と思うほど、その姿を目にするはずだ。ウルシ同様、樹液は漆器に用いられ、秋には鮮やかな赤色に紅葉する。
■ヤマウルシの毒について
ヤマウルシは樹液に「ウルシオール」という有毒物質を含んでいる。これが皮膚に触れることでアレルギーを起こし、炎症(かぶれ)を起こす。炎症を起こすと、赤く腫れ、ヒリヒリとした痛痒さに苦しめられる。
また、幹や葉に触れただけで炎症を起こす場合もあり、ヤマウルシを燃やした際に発生した煙でアレルギーを起こした事例も報告されている。紅葉した葉に触れても炎症を起こすことがあるので、注意が必要だ。
■ヤマウルシを見分けるポイントとは?
ヤマウルシの幹は縦に入ったスジが特徴。葉は、軸の両側に4から8対、そして先端は1枚の「奇数羽状複葉」という形状をしている。また、葉の大きさが、軸の先端から根元に向けて小さくなっていく点や、軸が枝の先端から複数本、放射状に広がっている様子も見分けるポイントとなる。軸は赤色をしており、見分ける際の目印にしておこう。