八ヶ岳は山梨県と長野県にまたがる南北約25km、東西約15kmにわたって2000m級の峰が連なる日本を代表する山岳である。太古の火山活動によって誕生した八ヶ岳は、夏沢峠を境として北が北八ヶ岳、南が南八ヶ岳と呼ばれている。

 北八ヶ岳は白樺やダケカンバなどの針葉樹からなる原生林が鬱蒼と広がっている。原生林に足を踏み入れると木の根や岩にコケが自生しており、その種類は485種。日本蘚苔類学会より「日本の貴重なコケの森」に選定されている。

 今回は、神秘的なコケと原生林が出迎えてくれる北八ヶ岳で楽しめ、往復5時間程度で縦走できる茶臼山(ちゃうすやま)と縞枯山(しまがれやま)ハイキングの魅力を紹介する。

■茶臼山・縞枯山縦走ハイキング

 茶臼山は標高2384mの北八ヶ岳にそびえる山のひとつ。登山ルートはいくつかあるが、今回は白駒池入口からのルートを紹介しよう。白駒池入口までは自動車でアクセスでき、トイレの有る大規模な駐車場が完備されている。そこでハイキングの準備を済ませて約1時間30分ほど歩けば、茶臼山の山頂に立つことができる(麦草峠からは徒歩で、約1時間10分)。

登山口からはコケむす北八ヶ岳の原生林が迎えてくれる

 入口からはすぐ、コケむす原生林が出迎えてくれ、神秘的な森の中を歩くことができるのだ。北八ヶ岳は針葉樹の森に広がるコケを見るため、多くの人が訪れる人気のハイキングスポットである。この神秘的なコケむす原生林を歩いて茶臼山山頂を目指す。