■登山中、熊と遭遇しないために

このような登山道は脇に木や草が茂っているので、野生動物と遭遇しないように注意が必要だ(写真:みう)

 熊に遭遇しないために、登山中は以下のことに注意することが大切だ。

鈴やラジオを携帯する、大きめの声で話しながら歩く、トレッキングポールを鳴らすなど人間の存在を知らせながら歩く。ただし、小川の近くや天候によっては、水の流れる音や風の音で人間の存在が伝わりにくいので注意すること。

早朝や夕方は熊が活発に活動するので、この時間帯の行動は避けるか、大きめの音で人間の存在を知らせる。

・熊の足跡や糞があれば引き返すなどの判断を。

・子熊の近くには親がいるので、見かけた場合はそっと立ち去ること。

・あらかじめ入山する地域の出没情報を事前に入手しておくこと。

・熊が食糧に近づいた場合、追い払わず静かにその場を離れ、山小屋の管理人や近くの人に知らせる。

 ツキノワグマの活動は、

春:繁殖のため、雄が雌を探して盛んに動き回る
夏:食べ物が野山に少ないため、食べ物を求めて活動範囲が広くなる
秋:冬眠に備えるため食い溜めをするため、食べ物を求めて動き回る
冬:「冬眠」に入る。このように季節に応じて警戒心を強めるのもひとつの手だ。