■登山計画書をつくってみた!

オンラインで登山計画書を作成できるサイト「コンパス/https://www.mt-compass.com/」(画像提供:山と自然ネットワーク コンパス)

 筆者は、このゴールデンウィークに高尾山登山を計画中。最近では、登山計画書をオンラインでも提出できるため、今回は日本山岳ガイド協会が運営するオンライン登山計画システム「コンパス」のWeb版を利用してみることにした。コンパス以外にも、YAMAPやヤマレコといったサービスも提供されているので、使い勝手のよいものを探してみてほしい。

青の実線が、コンパスで作成した今回の登山ルート(画像提供:山と自然ネットワーク コンパス)

 登山計画書を作成する際にハードルとなるのが、行動予定やルートの設定ではないだろうか。コンパスでは地図上にあらかじめ設定されているルート上の地点をたどってルートを作成できるため、思っていたよりも簡単に作成することができた。もちろん、独自ルートの設定も可能だ。

■今回設定した筆者の登山ルートとポイント

高尾山の6号路のクライマックスともいえる飛び石。川の水が流れる道を歩く(写真:佐藤麦)

 1号路〜6号路の自然研究路や稲荷山コースといったバリエーション豊かなコースも高尾山の魅力のひとつ。高尾ビジターセンターによると、ゴールデンウィーク中は混雑が予想されるため、6号路で登り方向の一方通行になる区間、時間帯があるそうだ。

高尾山名物のひとつ、天狗焼(写真:佐藤麦)

 今回はなるべく一方通行区間を避け、稲荷山コースで高尾山の山頂を目指し、高尾山薬王院を参拝した後、1号路で下山するコースを設定することにした。歩くペースを選択すると、自動で到着時刻が入力され、今回のルートのコースタイムは約4時間。「混雑する山頂ではなく下山後に昼食をとりたい」と考えると、朝8時頃から登り始めるのがよさそうだ。当日のシミュレーションができるのも、登山計画書をつくるメリットのひとつだ。

天気の良い日は、高尾山山頂から富士山を見ることができる(写真:佐藤麦)

 ルート設定後は、登山山域、同行者、緊急連絡先、保険加入の有無や装備といった必要事項を入力する。エスケープルートとしてケーブルカーを利用することや、備考欄に登山時にいつも着ているウェアの特徴なども記載。作成した登山計画書は、オンライン上でそのまま登山届として提出した。提出した届けを取り消したり、家族や同行者へ共有したりといった操作もオンラインで簡単に行うことができた。

 今回はWeb版を利用したが、スマホ用アプリでは、当日の位置情報を確認・共有しながらの登山も可能だ。とはいえ、スマホの不具合などに備えて、作成した地図や計画書は印刷して当日も携帯しておくと安心だ。また、もしも予定通り下山しなかった時には、登録した緊急連絡先に連絡がいくシステムになっている。下山時には、下山通知の設定をすることも忘れずに。