日本テレビ系列にて4月4日に放送されたバラエティ番組『ザ!鉄腕!DASH‼︎』でTOKIOの城島茂、関ジャニ∞の横山裕、Aぇ! groupの草間リチャード敬太がアメリカナマズを捕獲し、食べたことで話題となった。番組放送後に偶然にもアメリカナマズならば、簡単に釣れることを体験したばかりだった筆者が、今度はアメリカナマズを食べるために常陸利根川へと足を運んだ。

 筆者は魚を釣るなら、食べたいと思っている。キャッチアンドリリースのゲームフィッシングを否定しているわけではなく、単純に魚を食べるのが好きだからだ。ニホンナマズは養殖が盛んに行われ、味も非常に良いと聞いたことがある。アメリカナマズも同じようなものではないかと思い、情報を集めた。

■食用として扱われているアメリカナマズ

茨城県を始め、食用として知名度を高めつつあるアメリカナマズ(写真:outdoor_hikky)

 調べてみると、茨城県ではアメリカナマズを扱う専門店が存在し、そこそこの知名度を確保していることが分かった。専門店はもちろん、『ザ!鉄腕!DASH‼︎』でも味は絶賛されている。

 しかし、ネットには美味しいという感想だけではなかった。臭くて食べられないといった感想もあり、賛否両論。専門店だから、テレビだから美味しく食べることができたのだろうか。つまるところ、あれだけ簡単に釣れるのだから、自分で釣って食べた方が早いと思い、再度アメリカナマズを釣りに出かけた。

■アメリカナマズは簡単に手に入る

短時間で数釣りできるアメリカナマズがいつか食卓を救うかも(写真:outdoor_hikky)

 6匹確保した。相変わらずアメリカナマズの食欲は旺盛で、苦労することなく釣ることができた。試したい料理はまず、ムニエルとフライ。ムニエルやフライは白身魚では王道の料理で、アメリカナマズにも合うらしい。2匹ずつ調理してみたいと思う。

●アメリカナマズのムニエル

アメリカナマズの脂肪は黄色いということを知った(写真:outdoor_hikky)

 姿そのままのナマズをまな板に載せた状態には違和感を感じたが、3枚におろせば他の魚と大きくは変わらない。変わるとすれば、身が黄色いことくらいだ。身の黄色い部分は脂肪で、問題があるわけではない。特段何かを凝らすことなく、白身魚を扱うようにムニエルにした。

筆者の失敗作。写真を見るだけで味を思い出してしまう(写真:outdoor_hikky)

 思い切ってかぶりつくと、口当たりの良い柔らかな食感だった。ただ次の瞬間、花壇の土を食べたような!?、凝縮した泥水を飲んだような味となり、飲み込めなかった。

 臭みの原因は皮だった。皮と身の間に臭みが溜まりやすいらしい。本来、取り除いて調理するべきものということを知った。また、この臭みはゲオスミンという成分で、高温にも強いため調理で消し去ることは難しい。美味しく食べるためにも皮は外した方が懸命だろう。

●アメリカナマズのフライ

揚げたてのフライ。誰もアメリカナマズとは思わないだろう(写真:outdoor_hikky)

 フライにする温度で熱してもゲオスミンは消えないため、皮をしっかり外してから調理する。先ほどのムニエルが若干トラウマになり、食べることに躊躇したが勇気を振り絞って口に放り込む。

 かなり不安だったが、フライは美味しかった。これなら言われなければアメリカナマズとはわからない。それでも部分的に臭みが生じる。釣る場所や個体、身の部分によって臭みは変わるみたいだ。