秋田県・岩手県にまたがる八幡平(はちまんたい)は、標高1613メートル。日本百名山のひとつに選ばれている。頂上付近には広い高原や湖沼、湿原が点在し、日本有数の火山帯とは思えない風景が広がっており、見応えがある。多種多様な生態系を魅せるこの山域は十和田八幡平国立公園に指定されている。

 雪解け時期(4月中旬頃)には冬季閉鎖されていたアスピーテライン・樹海ラインが開通し、高くそびえ立つ雪壁を見ながらドライブが楽しめる。周囲には開通とともにオープンする数多くの秘湯・名湯などもあり、大自然を満喫できる人気のスポットだ。

 今回は、豊かな自然が2週間の期間限定で作り出す奇跡の絶景「ドラゴンアイ」を紹介しよう。

■2週間のうちでも数日間しか見ることが出来ない「ドラゴンアイ」の開眼とは?

上から見た「ドラゴンアイ」(画像提供:八幡平リゾート)
開眼した「ドラゴンアイ」(画像提供:八幡平リゾート)

 八幡平頂上周辺には多数の湖沼が点在しており、そのなかの一つ「鏡沼」が雪解けの進行具合により「龍の目」のような形になっていくことから「ドラゴンアイ」と呼ばれている。

 「ドラゴンアイ」が現れる時期は5月中旬から6月中旬で、約2週間しか観ることができないと言われている。さらに中心部分の雪が溶け開眼する時期はわずか数日間となる。自然に現れる現象のため、開眼せず終わってしまうこともあるとか。

 筆者は何回か訪れているが、まだ開眼した「ドラゴンアイ」を観たことがない。まさに奇跡の絶景だ。