雪国の人々にとって、除雪作業は冬の日課。雪が降るたびに行わなければならず、特に北海道各地で記録的な大雪が記録されている今年は、住民にとっては辛く、大変な作業となった。
しかし、そんな負のイメージが強い除雪作業をアートの領域まで極め、作業そのものを楽しんでしまおうと生まれたのが「雪育アート」だ。
雪育とは「降雪地域に住む人に役立つ雪や冬にまつわるさまざまな工夫や遊び」のことで、子どもの心と体の成長を促す取り組みとして、学校教育を中心に注目を集めている。今回はそんな「雪育アート」の生みの親で、医療法人スポキチクリニックでトレーニングディレクターを務める森脇俊文さんにお話を伺った。
■雪育アートに取り組んだきっかけ
森脇「雪の魅力を再確認し、雪育を自分なりに実践してみようと思っていたとき、札幌が大雪に見舞われ、自宅の前の大きな雪山で始めたのがきっかけです。同時期にTwitterで車のフロントガラスに顔を描いている画像を見つけ、それも真似するようになりました。講演などでその様子を画像で見せると評判がよく、ウィンタースポーツをしない人にも自宅にクリスマスイルミネーションを飾り付けるのと同じような感覚で楽しんでもらいたいと思い、現在も続けています」