マスクが外せない昨今、眼鏡の曇りに悩まされている人は少なくないはず。特に、冬場の外出時は、眼鏡が真っ白に曇っては拭くという作業を何度も繰り返している人も多いのでは。
日常的に眼鏡を使用している人はもちろん、ウィンタースポーツをする人にとってもレンズの曇りは煩わしく、ときには危険な場合もあり、思わぬ事故を招く可能性も。本記事では曇りを未然に防ぐポイントとアイテムを紹介していく。
■そもそも眼鏡はなぜ曇るのか
まずはどういう仕組みで眼鏡が曇るのかを理解しておこう。
眼鏡の曇りは結露によるもので、空気中の水蒸気は温度が高いほど多く、低いほど少ない。気温0℃では1㎥あたり4.9gしか水蒸気を含むことができないが、気温20℃では1㎥あたり17.3gの水蒸気を含むことができる。これこそが飽和水蒸気量の違いによるものだ。
建物や電車内で多くの水蒸気を含んだ暖かい空気が、冷たい眼鏡のレンズに触れて温度が下がると水分を含みきれなくなり、余った水分がレンズ表面に付着する。冬場は特に眼鏡が冷たくなり温度差が大きくなるため、結露が起きやすくなる、という仕組みだ。冬以外でも、夏に冷房の効いた部屋から外へ出るときや梅雨の時期などで、結露が起きやすくなることもある。
マスクをすると、口と鼻を覆うことで普段より吐息が暖かくなる。その吐息が顔とマスクの隙間から流れ出て、レンズに当たることで曇ってしまうのだ。レンズの表面が皮脂やホコリなどで汚れていると、水滴が付着しやすくなり、さらに結露が起きやすくなる。まずはレンズを綺麗にし、清潔に保っておくようにしておこう。