■マットの選び方

エアーマットは軽量で持ち運びに便利(撮影:田中一馬)

 では、マットの選び方とはどのようなものなのか。それは以下の3つのポイントから選ぶとよい。

・R値(断熱性)
・使用環境
・携帯性

それでは順に紹介していこう。

●R値

 R値(熱抵抗値)というのは、主要メーカー間において用いられているマットの断熱性を評価する基準のこと。数値が高ければ高いほど断熱性が高いとされている。体型や性別によって体感温度に差があるため、あくまで数値は参考基準にするとよい。

 R値は足し算方式で増やすことができる。つまり、マットを重ねればその数値が上がり断熱性もアップする理屈。1枚で対応できる保温性のマットがなく、防寒に不安がある場合は2枚持っていくことも効果的だ。

●使用環境

 使用する時期や場所によって選択肢が絞られる。サイトに凹凸がある場合は厚みがあり快適性のあるものが求められ、地面に直接敷きたい場合は耐久性、気温が低い場合は保温性が求められる。使用する使用シーンや季節を考えて選択することが重要だ。

●携帯性

 サイトまで携帯する必要がある場合は、重量や収納サイズが重要になる。保温性をそれほど必要とせず、軽量化したいのであればクローズドセルやエアーマットが適しており、冬季にバックパックに入れて持ち運ぶならインフレータブルマットの保温性とコンパクトさが便利だ。 

 まとめると、1年中キャンプを行う場合は冬季に対応できるR値4.0前後のインフレータブルマットや寒冷地用のエアーマットがおすすめだ。冬以外の3シーズンで使用するならばクローズドセルやエアーマットで対応できる。2つ組み合わせて使用すれば冬季でも対応可能なため、それぞれのメリットとデメリットを用途に照らし合わせて選択すれば、失敗しないマット選びが可能だ。