4年に1度の冬季五輪が開催される冬がやってきた。双葉社より発売中のスキー専門誌「BRAVOSKI」から北京オリンピック直前情報の中から、フリースタイルスキーに限定した観戦ガイドを連載でお届け。第3回目は、今回の五輪で初めて正式種目に加わった「ビッグエア」について。初代金メダリストの決定戦は注目だ。
■接戦が予想されるメダリスト争い
新たに正式種目に加わるビッグエアは、スロープスタイルの出場権がある選手に出場資格が付与される。初の栄冠は誰の手に渡るのか気になるところだが、男女ともに接戦が予想される。男子のメダル候補を挙げると、FISランキングで上位を走るアレックス・ホール(USA)、今季のW杯開幕戦で優勝したバーク・ルード(NOR)、’21世界選手権覇者のオリワー・マグナソン(SWE)といったところだろう。
しかし、誰もがダブル・トリプルコークを完璧に決めるのが当たり前の時代だけに、上記以外の誰が勝ってもおかしくない。同じ回転数で“どのような軸の回転か”または“どんなクラブをミスなく掴めるか”が勝敗の分かれ目となるだろう。なお、昨季のXゲームス王者で、本来ならばビッグエア、スロープスタイル両方の金メダル候補だったアンドリ・ラゲットリ(SUI)は現在、左膝の怪我のため戦線離脱中だ。状況は絶望的ではないとのこと。果たして五輪に間に合うか。
■女子のエアも男子並みの大きさとなるか
女子の本命はスイッチダブルコーク1440を持つマチルダ・グレモー(SUI)。対するは、つい先日女子で初となるダブルコーク1440をメイクした18歳のアイリーン・グー(CHN)だ。女子も上位選手はダブル軸を武器に勝負する。大会のキッカー(反り立ったジャンプ台)は男子と同じのためエアはかなりの大きさになると予想される。キッカーにうまく対応して、完成度を上げられるかどうか問われることになりそうだ。
■試合スケジュール
●2月7日(月)
9:30 女子FSビッグエア予選
13:30 男子FSビッグエア予選
●2月8日(火)
10:00 女子FSビッグエア決勝
●2月9日(水)
11:00 男子FSビッグエア決勝
※すべて現地時間。日本との時差はプラス1時間
【BRAVOSKI 2022 vol.3 より再編集】