アウトドアに出かける際には車を使うことが多い。移動中に誰もが自然と注視してしまい、車内で話題にのぼることも多いのが、前を走る車のナンバーだ。
ナンバーには多くの地名があるが、諏訪湖や八ヶ岳周辺でよく見かける「諏訪ナンバー」をご存じだろうか。もともと長野県のナンバーは「長野」「松本」の2種類で、諏訪地域の車は松本ナンバーだったが、平成18年にご当地ナンバーとして「諏訪」が採用された。広い長野県にあって、なぜ「諏訪」なのか、と疑問に感じている方も多いのではないだろうか。
そこで今回は「諏訪ナンバー」について、その導入の経緯等を紹介したい。
■平成18年に導入された「ご当地ナンバー」とは
もともと自動車のナンバープレートには、自動車の使用本拠置を管轄する運輸支局又は自動車検査登録事務所の名称等を表示することとなっている。新たな地域名表示のためには自動車検査登録事務所の新設が必要だった。
しかし平成18年に地域活性化や観光振興、郷土愛等の観点から、自動車検査登録事務所の新設の有無に関わらず新たな地域名を表示する「ご当地ナンバー」(正式には「新たな地域名表示ナンバープレート」)が認められることとなった。諏訪ナンバーが誕生したのはこのときだ。
新ナンバーの申請は地域住民の意向があることが前提で、地方公共団体がとりまとめ、都道府県・地方運輸局を通して国土交通省に要望するという手順で、諏訪においては「諏訪広域連合」が主体となりナンバーの申請を行った。