こういう状況を見ているだけでも飯が食える

 フルドライスーツなどで防寒対策さえしっかりしていれば、たとえ極寒の川でも、ゆっくり静かな時間を存分に味わえるのは、前回お伝えした通り。

<これだけあれば寒さ知らず。冬の川の必須装備編>

 そんな冬の川で過ごす時間の中でも、僕が個人的に好きなのは道具のテストをする時間。事前に川の情報をリサーチする話とも共通するが、この時期にいろいろ道具をテストしておけば、来年のシーズン中には楽しむことだけに集中できる。例えば、この川旅では新調したばかりのウッドストーブで、ちゃんと炊飯できるかをテストしてみた。

コジーの保温力もテストしつつの川原親子丼を作る

 冬の間に川で発見するのは、何も川下りができるかどうかだけではない。失敗覚悟でテストした道具やレシピの中から、自分なりのオリジナルスタイルが確立されていくのだ。登山用のバーナーや寝袋とかのテストをすることもある。冬の川原は冷え込むので、春秋の高所登山泊のための良い実験場にもなるのだ。