■冬だからこそできることはまだまだある

 誰もいない冬の川原だからできることとして、“大声で超熱唱する”という大技がある。どうせ誰も聞いてないから、どんなに音痴だろうと気にしない。人に聞かせないからこそ楽しい自己満足プレイで、猛烈なストレス発散になる。普段マンションとかで大声を出せなかったり、楽器の練習ができない人には割とおすすめである。先ほどの道具テストや焚き火とかもそうだが、川原での正しい過ごし方は「いかに己に酔えるか」が勝負なのである。

ギターをかき鳴らしても誰にも文句言われない

 近くの川なので時間的な余裕もあるから、川原でのんびりと珈琲を淹れて読書をするときもある。また、最近では、流行りのテントサウナを持っていって、ひたすらサウナと冷水浴と外気浴を繰り返して“ととのいまくる”なんてこともしている。水温は冷たいほど良い。本場のフィンランドでは、冬に超冷たい川や湖でサウナすることが最高だったりするのだ。

一度やったら病みつきになる冬のテントサウナ

 こんな感じで、探索、思索、テスト、ストレス発散をたっぷりして、あとはもう温泉にどっぷり浸かって帰るのだ。

 冬には冬の楽しみ方がある。川を下ることだけが川旅じゃないので、自分なりの冬の川の有意義な過ごし方を発見してほしいと思う。