■ポイント選びのコツ

テトラポッドや壁際は狙いたいポイント

 根魚は日中テトラポッドや沈み根の周りに潜み、夜になると活発に動く習性がある。この習性を理解したうえで、ポイント選びをするといいだろう。

■テトラポッド

 穴釣りは何と言ってもテトラポッドだろう。よく見渡して足元まで海水が浸っているポイントに仕掛けを投入してみよう。「ここにいるだろうと思ったところに魚がいたときの優越感はたまりません!」とAkiさんも語る。 

 これはあくまでも肌感覚だが、根魚は食い気があれば落としてすぐに食ってくる。仕掛けを投入してから1分程度様子を見て反応がなければ、次のポイントを探す方が釣果に繋がるのではなかろうか。

■壁際

 こんなところにいるの?と思うかもしれないが、壁際も根魚にとっては一級スポットだ。「壁際に仕掛けを落としているときにゴンッと大きなアタリがあった時は本当にびっくりしました」とAkiさんも壁際で思わぬ出会いを経験したことがあるようだ。

 根魚の中でもカサゴはエビやカニなどの甲殻類も食べる。壁際の甲殻類を狙って待機しているカサゴもいるのだ。灯台下暗し、なんてことにならないようまずは足元を探ってみるのもいいだろう。

■沖

 数メートル先にテトラポッドなどの構造物が点在している場合や、足元に敷き詰められているテトラポッドが数メートル沖まで延びている場合、そのポイントに根魚が居座っている可能性が高い。

 「沖に仕掛けを投じるのは難易度が高いですが、魚をかけたときの喜びはひとしおです」とAkiさんも経験をもとに語ってくれた。狙いを定めて仕掛けを投入してみると、そこに棲み着いている根魚に出会えるかもしれない。

■まとめ

掛けた魚と格闘するAkiさん

 今回は木枯らしが吹く中、釣行とインタビューを行なった。根魚はそんなコンディションの中でも相手をしてくれる魅力ある魚だ。

 Akiさんはいつでも明るく、夕間詰め(魚の活性が上がるといわれている時間帯)を過ぎても粘り強く釣りをしている姿に筆者は感銘を受けた。穴釣りとAkiさんの魅力が十分に感じることのできる釣行であった。

 初心者が穴釣りを行う際、まずは防波堤の上から始めてみることをオススメする。テトラポッド上は苔が生えていたり、足場が濡れていること、そもそも不安定であることなど、転倒や落下などの危険が伴うからだ。

 釣行の際は釣具屋で販売している釣り専用のスパイクやライフジャケットの着用を徹底し、自身の安全の確保に努めていただきたい。釣り場によっては立ち入り禁止の場所もあるため、看板や自治体のルールを確認してから釣行を行うように心がけよう。

 また、小さい魚が釣れるときもあるだろう。海の資源保護の観点からも稚魚のキャッチアンドリリースを徹底するなど、マナーを守りながら充実した釣りライフを送っていただきたい。