場所や天候に関わらず、アウトドアではいつでもご飯を美味しく炊けるようになっておきたい。だが炊飯は数あるアウトドア料理の中でも難易度が高い調理の1つである。

 焚き火料理全般にいえることだが、火にかけると鍋底だけでなく周りにも熱が回る。火加減を上手にコントロールでき、風がなければ、鍋全体に安定した熱を当てることができるので、じつはガス火よりもムラなく炊きやすい。

 実際は状況に合わせて臨機応変な対応が求められるが、どんな場合でも炊飯を成功させるために外せない3つの大事なポイントがある。

1:最低でも30分はお米を水に浸し、十分水を吸わせておく。
2:炊き始めは強火。焚き火の炎を上げて火力を上げて沸騰させる。
3:薪の炎は一定ではないので、途中で鍋を何度か回し、火の当たる位置を変える。

 この3つを頭に入れておけば、それほど大きな失敗はしないはず。あとはいろいろな環境で米を炊いた経験がものをいう。いつでもどこでも積極的に飯炊き当番を買って出よう。

*撮影は直火OKな場所で行っているが、焚火台を使う場合も同様の手順で調理可能です。

■手順1:炊き始めは炎を上げて一気に加熱する

初めは細い薪で強火で一気に

 太い薪が熾火になって安定した状態が調理しやすい。しかし、炊飯時は熾火に太さ3cmくらいの薪を数本加え、強火の状態を作る。鍋を火にかけたら、全体を炎で包むようなイメージで。炊き始める前に米を30分ほど浸水させるのがポイント。