大雪山は太古よりアイヌの人々から「カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)」と呼ばれる、急峻な山々と広大な大地が織りなす日本最大の国立公園である。最高峰旭岳を筆頭に北海道を代表する人気の山が連なる、自然豊かな環境には野生動物や希少な植物も多く存在している。

 冬はマイナス30度近い極寒と道内有数の豪雪地帯で「人を寄せ付けない山」のイメージだが、実は歩かずともそんな絶景を見られるポイントがいくつかあるので紹介する。

■ロープウェイを降りれば、標高1600m「北海道最高峰」旭岳

厳冬期はなかなか姿を見せない旭岳山頂と地獄谷

 北海道最高峰旭岳は山麓駅からロープウェイでわずか10分、標高1600mの山頂駅に到着する。駅舎を出るとそこは森林限界と呼ばれる高山地帯で、植物の姿はなく見渡す限りの雪原が広がる。

 厳冬期は雪と風により視界不良となることも多いが、晴れた日は2291mの旭岳山頂が姿を現し、噴煙を上げ続ける「地獄谷」は、火山から生まれた大雪山の営みを物語っている。山麓側を見下ろせば、忠別ダムと美しい針葉樹林の森が広がる。