■人気の景観を独り占め
赤目四十八滝で画像検索すると、まずヒットするのが、この荷担(にない)滝。8mの高さから流れ落ちた水は途中の岩で2つに振り分けられる。それが荷物を担いでいるかのようだと、この名が付けられたという。
赤目五瀑の中でも一番人気の滝だけあって、平日でも観光客でにぎわう紅葉シーズンは人を写し込まないように撮影するは難しい。今なら、合間に姿を見せるハイカーをやり過ごせば、この景観を独り占めできる。この時期ならではの醍醐味だ。ちなみに五瀑とは、下流から順に、不動滝、千手滝、布引滝、この荷担滝、そして最上流にあるのが琵琶滝。
琵琶滝は高さ15m。断崖から流れ落ちた水は滝壺で浅く広がり、滑るように流れる。普段、苔むした緑色の岩肌が映える滝壺だが、この時期ばかりは、カエデの落ち葉で景観が一変する。
琵琶滝までは峡谷入り口から2870mの地点。パンフレットでは徒歩で80分だが、絶景を楽しんでいるといつの間にか時間が経ってしまう。思っていた以上に赤目は山深く、初冬の日没は早い。渓谷内には外灯が無いため、早めの下山を促すアナウンスが午後2時を過ぎた頃からが流れていた。