■3. 変えると劇的にライディングが変わるパーツ=ペダル&シューズ、グリップ

 実は今回の本題はコレ。なぜかというと、マウンテンバイクライディングにおいて体に接するパーツはペダルとグリップ。確かにシートもあり得るが、ロードバイクのように長時間座っている訳ではないので、今回は割愛。通勤やサイクリングメインであれば、そこまで拘ることはないのかもしれないが、徐々に「オフロードのトレイルで走りたい」とか「ウィリーぐらいできるようになりたい」と考えるのであれば、ペダルとグリップはバイクの操作性に影響する重要なアイテム。

●ペダル&シューズ

 ペダル(フラットペダル)には、アルミ削り出し等の金属製ペダルと一般にプラペダルと呼ばれるプラスチック製のものがある。一般にプラペダルの方が安価でカラーやデザインが豊富だが、ペダルのグリップを考えるとアルミでもプラでもピンは金属のものが良い。筆者も両方のペダルを試してきてみたが、アルミペダルの方が耐久性や山道での操作性は高いかと思う。逆にプラペダルは安価なので、不具合が生じたら気分で違うカラーに変えることも楽しい。ペダル選びのポイントはピンの配置や長さが自分の使っているシューズに合っているかということがポイントになる。

比較的安価で性能の高いプラペダル:MKS Gauss(左)と筆者愛用の金属ペダル:ANVL TILT V3(右)

 シューズはソールがフラットなものの方がペダルのピンの喰いつきが良い。これもスケートボードシューズや他のフラットソールシューズで代用可能だが、こだわるならMTB専用シューズをおすすめしたい。専用に設計されたアッパー部分はライディング時に必要以上に伸びたり、よれたりしない。加えてソール部分は適度な硬さと耐久性が必要で、筆者も以前はスケートボードシューズ等を代用していたが、靴底に穴が空いたりしてしまった。あくまで趣味のものなので、こだわった専用品がベストなのは事実だが、最初は予算も抑えてプラペダルとスケートボードシューズで始めてみるのが良いかと思う。

筆者愛用のMTB専用シューズ。専用設計のミッドカットでフラットなソールがガッチリとペダルを噛んでくれる。 (RIDE CONCEPTS Vice Mid)
筆者愛用のMTB専用シューズ(ソール面)

●グリップ

 グリップはロックオンと呼ばれるグリップの片端、もしくは両端をボルトで締めて固定できるものが良いかと思う。もしMTB購入時のままのグリップがねじれたり、滑ったり、摩耗しているのであればぜひロック式のグリップに交換しよう。最近はグリップのカラー、ラバーの形状、太さ等々様々な種類のグリップが売られている。ぜひショップで手に取ってみて、自分の手に合うものを選んでほしい。グローブをするかしないかで多少の変化があると思うが、筆者の好みは太めで、素手でも馴染む柔らかいラバーのものを使用している。

筆者が昨シーズン使用していたもの(上:30mm径)と今シーズンのもの(下:35mm径)。 太さやラバーの硬さによってライディングに違いが出る。

 ペダルやグリップはMTB購入時に最初から変えてしまうのもアリだし、後で自分の気に入ったものを購入して取り付けるのもアリ。プロショップで買えば、当然取り付けてくれるが、自分で交換したりする場合は当然工具も必要になる。そうやって徐々に工具が増えていくのも楽しみの一つではあったりする。

 ヘルメットとフロアポンプは必須アイテム。この他にもパンク修理キット、携帯工具、グローブ等々揃えてほしいもののリストは切りがない。ペダルやグリップは見た目も変わるので、いわゆるカスタムの第一歩としては取り掛かりやすい。シューズも含めて直接カラダと接するパーツだけに、ライディング時の操作性に大きく影響する。せっかく買ったマウンテンバイクなので、好きなパーツやアイテムを揃えて毎日乗りたいと思えるバイクに仕上げて、 山で乗ることを目標に乗り込むのはいかがでしょう。