■美味しく希少な「ハイダ」ができるまで
ヴァレー州は雨が少なく、降水量は年間600ミリ程度。フェーン現象により秋になっても暖かく、美味しいワインを作る条件が整っている。ブドウ畑はスイスで最も乾燥した地域の山の南斜面にあり、太陽に温められた段々畑の石垣には良質のブドウを生み出す効果がある。厳しい気候条件のためブドウの実は小さく収穫量も少ないが、小粒の果実は糖度が高く味が凝縮されているのだ。
山間にある棚田のようなブドウ畑は、農業機械を入れるスペースがなく、収穫は今も手作業だ。標高差が約500mもあるために畑の位置によって収穫時期が異なり、山麓と山上では約5週間もの差があるそうだ。
■ワイン好きの方におすすめ絶品スイスワイン
ザンクト・ヨーデルン・ケラーの「ハイダ」は24.50スイスフラン。日本円で約2,989円（1スイスフラン＝122円・12月3日のレート）。ヴァリス州のスーパーや人気の山岳観光地であるツェルマットやサースフェーで味わうことができる。ただレストランで注文すると2～3倍の値段に……。
残念なことにスイスのワインはほとんどが自国消費されてしまい、海外へ輸出されていないのが現状だ。日本へ輸入してくれる商社があると非常にありがたいのだが……。
「高嶺の花」ではない、もっとリーズナブルなプライスのスイスワインもある。コロナ禍が落ち着いたあかつきには、ぜひスイスへ訪れて日本のワイン好きの皆さんにも味わってもらいたい！
ザンクト・ヨーデルン・ケラー：https://www.jodernkellerei.ch/en-uk/
スイス政府観光局：https://www.myswiss.jp
