■万能な杉の樹皮を使う

 杉の木は、焚き火のパートナーとして最高だ。薪としてはもちろんよく燃え、葉っぱは自然の着火剤として火起こしをサポートしてくれる。そして、樹皮は火口にもなる。杉の薪を購入した際、樹皮が付いていたら燃やさずに皮を剥いて保管しておこう。

使えるものはとことん使う

 数ある木の中でも、杉の樹皮はカサブタを剥がすように手で簡単に剥ける。外側より内側のほうが繊維が細かく、スルスルと糸のように取れていく。手を汚したくなければ、刃物で麻紐と同じように擦っても良い。

 樹皮と木の間がもっとも水分を含んでいるので、剥いた後に天日干しすると燃えっぷりが一段階、アップする。

一度に樹皮を使い切るのはもったいないので保管して使い回す

 ある程度集まったら、樹皮同士を絡み合わせてぐしゃぐしゃにする。細かく裂けば裂くほど、点火しやすくなる。着火剤を含めると、焚き火は何気にいろいろな素材を燃やしているが、杉の木だけで着火から最後まで完結できたら満足度が違うはずだ。