茨城県のつくば市と土浦市の堺にある「宝篋山(ほうきょうさん)」は、県内一番人気の山「筑波山」のすぐ隣。461mと低山でアウトドア初心者でも挑戦しやすい一方、山頂は筑波山や霞ヶ浦を一望できる隠れた絶景スポットとなっている。天気が良ければ、富士山やスカイツリーまで見ることも。

 山頂までのコースは、雑木林の中を進む「山口コース(1)」「山口コース(2)」、途中から山口コース(2)と合流する「新寺コース」、他のコースと組み合わせて楽しめる「小田城コース」、沢沿いトレッキングができる「極楽寺コース」、最も長い「常願寺コース」の全部で6ルート。その中から今回は、沢沿いでトレッキングが楽しめる「極楽寺コース」の3つの魅力を紹介したい。

■魅力① コースのおよそ3分の1が沢沿い

登山道のすぐ横を小川が流れる

 極楽寺コースのスタート付近には、鎌倉から室町時代まで栄えていた「極楽寺跡」がある。極楽寺跡は「極楽寺公園」としてベンチなどが置かれ、整備されている。そんな極楽寺コースの一番の魅力は、沢沿いをトレッキングできるところだ。田んぼ道を抜けて登山道に入り、しばらくすると小川が目に入る。進んでいくと川幅は少しずつ大きくなり、水の量も増えていく。決して大きくないが、木の葉の揺れる音と川の流れる音を感じながらトレッキングを楽しめるのはなんとも心地が良い。

コース中盤あたりの「白滝」。晴れの日が続いていたためか、水量が少ない

 所々で、「慈悲の滝」や「白滝」など滝も見ることができる。他にもハート岩や富士岩などのスポットがあり、景色が変わるので飽きることがない。