■日本武尊が創建とされる歴史深い「三峯神社」
登山ポストのある鳥居まで戻り、そのまま三峯神社に向かう道を進むと、参道の入口となる三つ柱鳥居に着く。左右に灯篭が続く参道を進むと右手に遙拝殿があり、秩父市内や登ってきたばかりの妙法ヶ岳を見ることができる。三峯神社は日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が創建したとされている。尊が東国を平定する、いわゆる「東征」の旅の途中で三峰山に登り、景色の美しいこの地に国生みの神話で知られる伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉册尊(イザナミノミコト)を祀ったことがはじまりというから、とにかく歴史が古い。また、日本武尊を道案内したという狼を神の使いである「オイヌサマ」として崇めており、そのため境内に置かれている「狛犬」は「オイヌサマ」という狼の姿をしている。
■神社と山頂を参拝すると、この地の神聖さがもっとわかる
三峯神社の境内には、繊細な彫刻が施された随身門や拝殿、樹齢800年と言われるご神木の大杉、極彩色の手水舎、日本武尊の銅像など、人気パワースポットたる荘厳さに満ちている。ご神木が入った「氣守(きまもり)」は、「勇気・元気・やる気」のパワーがいただける神社で最も有名なお守りだ。このお守りは4色あるが、これとは別に毎月1日限定で白い「氣守」が頒布されている。しかし、あまりに人気で混雑が続いたため2018年6月以来、頒布は休止中だ。神聖さの漂う三峯神社を参拝するだけでも清らかな気持ちになるが、妙法ヶ岳のこんもりと突き出た山頂にひっそりたたずむ奥宮も参拝してみてほしい。山頂に広がる秩父の展望を目にすると、日本武尊がなぜこの地に社を祀ったのかわかるような気がするのだ。
<おすすめルート>
三峯神社駐車場→妙法ヶ岳分岐→分岐→妙法ヶ岳→三峯神社駐車場(所要時間:2時間5分 ※三峯神社参拝は含まず)