■中が生だったら? また、焼けばいいだけの話

包丁を入れて焼け具合を確認する緊張の一瞬

 キャンプは遊びの一環なのだから、料理も遊び心を忘れずに楽しみたい。このレシピで使った肉は牛肉なので、焼き上がりが我慢できなければ表面を削ぎながらブラジルのシュラスコのように食べてしまっても構わない。カットしてみて生焼けだったら、また焼けばいいだけの話だ。

 さすがに、焼き上がった塊肉に齧りついて食べることはしなかったが、外は香ばしく、中はしっとりとした絶妙な焼き上がりには満足できた。

牛だけでなく、豚や写真のような羊にも応用できる

 過去に、豚の足を丸ごと炙った経験もある。これまでの経験上、これが一番大きな塊肉焼きだ。大きさでは『未来少年コナン』に登場する豚の丸焼きには勝てないが、自分の店でも出している高級種「富士金華豚」を贅沢に使ったので、ワクワクした思い出がある。

 その日は雑誌の撮影だったため、十分に焼き上げる時間がなく、最終的にはスタッフみんなで切り分けて持ち帰り、自宅で仕上げた。最後まで焼きたかったなあ、といまだに悔いが残っているので、近々友人らと『富士金華豚の足1本炙り焼き』のリベンジをしようと考えている。