■さあ、前向きにいくぞ!
こんなふうに、たくさんの人が力を貸してくれるから、わたしは落ち込まないで「頑張るぞ!」と思える。雪が溶けて、小屋を自由に行き来できる時期は本当に短い。手をつけなきゃいけないことはたくさんあるので、落ち込んでいる暇なんてないのです。
しかし、この山を知り尽くしている人たちを前にすると、わたしは光岳の、あの深い山域のことをまだ何も知らないな、と痛感させられる。大きい声じゃ言えないけれど。
もちろん、光岳をはじめ、「深南部」と呼ばれる周辺の山々を歩いたことは多々ある。でも、人に語るにはまだ浅い。わたしが自信を持ち切れない部分を埋めるためにも、じつは今年はいい機会なのかもしれない。