■バックパックは運搬の要となる道具
無人地帯で必要な個人装備と共同装備、さらに数日分の食料を運ぶとなれば自ずとバックパックの容量は50L以上になる。そして、水に濡れる場所で使うなら内容物を濡らさない構造と水切れの良さが求められる。
水辺に向くバックパックは、大型のドライバッグをパネルで保持する背負子タイプと、防水生地に目止め処理をした簡易防水パックに大別できる。
背負子タイプは急流の遡行や藪漕ぎなどの場面で抵抗が小さいが、頻繁に出し入れする道具を収納する場所がない。簡易防水タイプのパックには、ポケットが多いモデルもあるが、こちらは障害物が苦手。それぞれに一長一短がある。
■防水対策と機動力確保
バックパックの防水性能の過信は禁物だ。すべての内容物は、各個にドライバッグやファスナー付プラスチックバッグに収納してから収めたい。
ドライバッグの厚みは強度に比例する。絶対に濡らせない電子機器などは厚めのバッグに入れ、さらに別のバッグへと収納する。濡れても支障がないものは薄手のバッグでも良いだろう。
メインのバックパックに加え、サブのバッグがあると地図やカメラ、行動食などを取り出しやすい。行動中に使うならサコッシュやチェストバッグが良い。また、ベースキャンプ周辺での活動では軽量なアタックザックが便利だ。