春の味覚、ホタルイカを自分の手で獲りたい! 調理して食べたい! ずっとそんな思いが募っていました。ようやく機会ができたので、ついに挑戦! 果たして結果は!?

■春の味覚! ホタルイカ

4月に富山湾で獲ったホタルイカ

 富山湾や主に日本海側の海岸が産地として有名なホタルイカは、春になると産卵のためにメスが浜辺にやってきます。富山湾沿岸部は、「ホタルイカ群遊海面」として、特別天然記念物に指定されています。

 浜辺で捕獲可能な期間は3~5月、富山県でのホタルイカ漁の解禁日は3月1日です。場所は富山県富山湾の浜辺。収穫の時間帯は20:00以降深夜から明け方ごろまで、早朝も良さそうですよ。ただし、自然の生き物なのでお約束はできません! 漁師さんや近隣にお住まいの方の迷惑にならないように路上駐車やアイドリング、深夜の磯焼き、会話の声の大きさやゴミの持ち帰りなどには気をつけましょう。

■なぜ富山湾が有名なのか?

浜辺の明かりはほとんどがホタルイカすくいの人の明かりです。満潮を迎えるとホタルイカも湧きますが、ヒトも大量に湧いて来ました(笑)

 富山湾の海底は沿岸から急激に深くなっているので、ふだんは水深200~400mの深海に生息していると言われるホタルイカが、産卵のために海岸付近に上がってきやすい。痩せ細らず「プリッ」とした状態で浜辺までやってくるので、大きく美味しいのです。

■身投げ!

捕まえたホタルイカたち。あまり目を見ると可哀想に思えてくるので、砂吐きさせ、塩揉みしてさっさと茹でました

 そんな富山のホタルイカが産卵のために海面付近に上がってきて、その後、力尽きて浜に打ち上げられることを地元では「身投げ」と言います。それを私たちは海岸で獲る(すくう)ことができるのです。

 その身投げが、うんざんりするぐらいに大量に起きることを「爆湧き」といい、シーズン中、条件がそろった時に数回起こると言われています。

 身投げと言うと、人間の世界ではあまり良いイメージの言葉ではありませんが、富山ではありがたい自然の恵みなのです。

■発光する不思議

足先の3個の粒々と体がキラキラ青く光り神秘的です。このほか目や身体も光ります

 ホタルイカは刺激を受けた時や危険を感じた時に青い神秘的な光を発します。これがホタルイカと言われる所以です。外的から身を守るときのために光るとされていますが、大量のホタルイカが一斉に光る姿は富山湾の春の風物詩にもなっています。