■透明感とのどかさを存分に楽しもう!

日釣り券を買って自由気ままに釣りをする

 今回ご紹介するのは、板取川温泉バーデェハウスの少し上流〜板取生涯学習センターの少し下流までのおよそ7.5km。もちろん、これは僕が気分で選んだ区間なので、自分なりのルートを探ってみて欲しい。個人的には日帰り川下りの行程なら7〜9km程度がちょうどいいと思っている。ノンストップなら、約2時間程度の距離だ(水量にもよる)。そこを寄り道や昼寝など含めて、5時間くらいかけてのんびり下るのが一番気持ちがいいと思っている。

 ということで、こんないい川、いきなりスタートしてササッと下ってしまうのはもったいない。まずはスタート地点で潜ってみたり、昼寝をしたり、とりあえず釣り上がってみたりして心身を川に馴染ませることから始めよう。

パックラフトは極上のベッドでもある

 これだけで1日が終わってしまったこともあるが、別にそれはそれでいいじゃない。川旅は自由。自分にとって何が大事なことかがわかっていればOK。楽しみ方は千差万別である。

 とはいえ、やっぱり下っても最高に楽しいのが板取川だ。その透明度の高さは本当に素晴らしく、さすがは“宙に浮ける川”といわれるだけのことはあるのである。

周囲の雰囲気ものどかで気持ちがいい

 山の緑は濃くて深みがあり、それでいて空は広く開放的。道路とも並走してるし、いつでもゴールしてバスに乗れるから安心感もある。

 川自体は全体的に浅くて岩が出てる部分も多いので、早めに流芯を読み取る力が必要になる。どこが一番水深が深いのか? 水面下に隠れてる岩はないか? などを早めに見極めれば、パックラフトなら底を擦ることなく進んでいける。そういう意味では、ここでは“川を読む”というスキルを身につけるのにも最適なステージともいえる。