焚き火のルール&マナーを守らない一部の人たちのせいで、規制が厳しくなりつつある。なかには、焚き火が問題で閉鎖に追い込まれたキャンプ場まである。

 正直、このような記事を繰り返し書くのはうんざりするし、読んでくれているアナタも気持ち良くないはず。問題を起こす人は、まず読まない歯がゆさが…。しかし、できるだけたくさんの方々に、焚き火の正しいルール&マナーと現状を知っておいて欲しい。

“焚き逃げ”が増加中!?

ファイヤーピットの使い方でもっとも悪い例

 最近、キャンプシーンでよく聞く言葉が、“焚き逃げ”。焚き火の世界でも日々新しいワードが誕生し、焚き火のプロである私でも追いかけるのに一苦労しているのだが、このネーミングを考えた人はセンスがあるなと関心してしまう。しかし、実は笑い事ではなく、とても深刻な問題だ。

 上の画像を見ての通り、焚き火の後始末をせずに帰ってしまう人が増えている。なかには消火すらせず、そのまま放置していく人もいる。これでは、飛び火して火事の原因になりかねない。とくに直火が可能な場所で、このような状況が多く見られる。

 皆さんに知っておいてほしいのだが、炭は100年経っても自然に還らないと言われている。つまり、埋めるのはNGだ。灰になるまでしっかり燃やすか、燃え残った炭は可燃ゴミとして処分するのが原則だ。

※自治体によってゴミの分別は異なる。キャンプ場によっては灰捨て場があるので自己判断せずに、その場のルールに従うこと。

■ゴミ、ゴミ、ゴミ…

自然の中のゴミは街中よりも目立つ

 昔ある人に「落ちていたゴミを見つけて拾わなかったら、それはお前が捨てたと同じこと」と言われたことがある。この言葉を行動に移すのはなかなか難しいが、自分が出したゴミぐらいはしっかり持ち帰ること。ゴミ箱が設置されているキャンプ場では、規約を守って分別する。ゴミ箱がなくて持ち帰る場合は、帰り道のコンビニやサービスエリアでは捨てないようにしたい。

 またキャンプでは、テーブルに食べ物やゴミを放置したまま寝てしまいがち。しかし、そのままにしておくとカラスや動物がゴミを荒らしにやってくる。お酒を飲んで面倒になる前にクーラーボックスに入れておくか、テントや車の中に置こう。動物が届かないように、ビニール袋ごと枝に吊るしておくのも良い。