■名瀑「千尋の滝」と趣のある「竜神の滝」

巨大な花崗岩の岩盤を川の流れが削ってV字谷を作り出した「千尋の滝」

 次に訪れた「千尋(せんぴろ)の滝」は、屋久島を代表する名瀑のひとつ。駐車場から数分歩くと展望台に着き、その先に大きな一枚岩の上を流れる滝の姿を見ることができる。滝の落差は約60m。展望台から遠くに見えるが、水が勢いよく流れ落ちる音が聞こえてくる。滝の左側には巨大な花崗岩の岩盤が広がっており、それが「千人が両手を広げたほどの広さ」といわれたことが、滝の名の由来になったという説がある。

滝を眺める展望台。手前の石碑とともに記念撮影もおすすめ

 「千尋の滝」の近くでは、もうひとつの滝を見ることができる。それが原生林の間を抜けるように流れる「竜神の滝」だ。千尋の滝と同じく、水量豊富な鯛之川に架かる滝で、近くの橋まで足を延ばすとその姿をじっくり眺められる。短い移動で2つの滝の魅力を知れるのはうれしい。

落差30mの「竜神の滝」。生い茂る緑の合間を流れる趣のある景観だ
屋久島の名瀑「千尋の滝」

■集落に溶け込んだ「中間ガジュマル」

道路をまたぐように気根を伸ばした「中間ガジュマル」

 次に訪れたのは、島の東南部、中間集落にある「中間ガジュマル」だ。ここは、テレビ小説『まんてん』のロケ地としても知られる人気の立ち寄りスポットでもある。樹齢300年を超える屋久島で最大とされるこのガジュマル群は、町指定文化財の天然記念物に指定されている。幹から延びる無数の気根が複雑に絡まりあい、ちょうど道路の真下がトンネルのように空いているのが特徴だ。先ほど訪れた「猿川ガジュマル」がうっそうとした森だったのに対し、こちらのガジュマルは集落の一部として溶け込んでいるのがおもしろい。

ガジュマルのトンネルの真下から見上げた景色。幹と気根がうねるように絡み合う(撮影:栗山ちほ)
すぐ隣には中間川が流れ、ガジュマルの手前には「泉念の水」という天然の湧き水がある(撮影:栗山ちほ)
写真スポットとしても人気の「中間ガジュマル」

■大迫力の「大川の滝」

「大川の滝」は滝つぼのすぐ近くまで行くことができ、マイナスイオンを感じられる

 さらに車で道を走り、今度は島の西部にある「大川(おおこ)の滝」を目指す。今回立ち寄った3つの滝のうち、最も大きなものがこの滝だ。駐車場から林の中の遊歩道を進んでいくとゴウゴウという滝音が聞こえはじめ、すぐに大きな岩壁に沿うように2本の滝が流れ落ちるのが見えてくる。

岩壁に何本もの白い筋に分かれて流れ落ちる様子がダイナミック

 しかも滝つぼのそばまで歩いていけ、風に乗って届く水しぶきの涼しさまで感じられる距離の近さにも驚かされた。落差88mもある滝は迫力満点で、「日本の滝100選」に選ばれているのも納得だ。「水量が多い」という屋久島の自然のパワーを身をもって感じられるスポットだった。

見ごたえのある「大川の滝」